急増する東日本大震災からの一時移住希望者の皆さん、特に「幼い子供たちを放射能の危険から何としても守りたい。」 というお母さんたちの
痛切な叫びに少しでも多く応えたい、そんな思いから、私たちはこの家をシェアハウスとして開設しました。
共同生活には、他人同士が親しく触れ合う場面が多く、それなりの配慮が要るのでしんどそうだという観方もあるかもしれません。
しかし私たちが敢えてここをシェアハウスにしたのは、遠い見知らぬ土地に母子さんだけで移住して来られた方々にとって、同じような仲間と繋がり合い、支えあって生きるメリットの方が、共同生活のしんどさよりずっと大きいに違いないと思ったからです。
オープンしてみて、本当にシェアハウスにしてよかったと私たちは思っています。
ご主人と離れて暮らすお母さんたち同士、同じ境遇の中で分ち合う話も、お互いに共感することが多く、孤独になる暇がないほど楽しそうに語り合っておられます。
入居されたその日から、子供たちは他の家の子供たちと兄弟のように仲良く遊び始め、一人っ子だった子も、お兄ちゃん役やお姉ちゃん役をつとめたり、今までよりどんどん活発になったりします。 自然環境豊かな「やすらぎの泉」で、仲間と共に存分に遊ぶ楽しさに、子供達はテレビのことを思い出す暇もないようです。
子供同士でよく遊んでくれるので、お母さんたちは子守だけに縛られなくてよいので、今までよりゆとりもでき、新しい土地に来た新鮮さと仲間との暮らしの楽しさに、この土地で創造する新しい未来の夢がふくらみ、気がつけば放射能の不安も影が薄くなっているようです。
核家族の気楽さと共に失ってきた、「人々との関係性から学ぶ。」という大切な学びの機会を、母子共に取り戻していく大きなチャンスがここにあります。
「ただいま~」やすらぎの泉での暮らしを体験された母子さんたちがが、最近次々とこの近くの和気の町に、自分たちで賃貸住宅を見つけ移住し始められています。そして何かあるたびに「やすらぎの泉」に帰ってこられます。そう、ここはもう母子さんたちにとって「ただいま~~~」という家になってきているのです。
私たちがシェアハウスに込めた祈りが、今形になり始めているようです。
もしあなたが、ここへの入居を検討されるのでしたら、不安から逃げるためではなく、喜びに満ちた新たな暮らしを創造する「始めの一歩」として取り組んで見て頂けたらこんなに嬉しいことはありません。